(記者)
すいません、中日新聞です。よろしくお願いします。
リニアの件なんですが、JRが東電リニューアブルパワーと協議を開始することについて、これについて県としては大井川の利水関係協議会で協議してほしいと、その場を設けるということを文書で出してるかと思います。今日出した文書には、県の見解について、協議会の会員の意見を踏まえて判断するというふうに書いてあるかと思いますが、この協議は、市町あるいは関係者によって、いろいろ意見が異なるかなと思うんですが、どういうふうに意見集約していくつもりでしょうか。つまりその、答えが一致しないと県としては了承しないのか、あるいは、大方の意見を得て、それによって判断していくということなのか、どちらでしょうか。
(知事)
集約をするというよりもですね、田代ダムの取水抑制について、JR東海が提起されたものですから、JR東海さんの方が御説明に入られる必要があるわけですね。そして、取水抑制というのは、大井川の利水調整協議会(正しくは、「利水関係協議会」)、水利調整協議会(正しくは、「利水関係協議会」)のマターでございますので、そこで説明しなくちゃならないということです。そしてあの、この件につきましてはですね、各個別にってことでございましたけども、既に約束が取り交わされてるんですね。すなわちですね、この、大井川利水関係協議会というのは、平成30年8月に「大井川水系の水資源の確保及び水質の保全等について、流域の11利水者10市町および県が一体となって対応する」ということで設立されました。そして、設立にあたり、規約におきまして、「JR東海との連絡、調整及び交渉は、『静岡県中央新幹線対策本部』を通じて行うものとする」と、規約で定めております。この点はもちろん、JR東海さんも御承知のものです。現在対策本部の本部長は、森副知事であり、部長代理(正しくは、「本部長代理」)は石川部長です。そういうことで、この森副知事が対策本部長として、対応してるということでございますが、それに加えましてですね、今回の件に関しましては、関係する利水関係者に、JR東海さんが一度に説明できる場を設けた方が効率的ではありますし、公開の場で、関係者が同じ説明を受けることで、関係者が共通認識を得たうえで、判断する方がいいというふうに考えております。
(記者)
では、まずは説明の場であって、判断というのはその後、別の機会に設けるということになってくるんでしょうか。
(知事)
さしあたってですね、3月中にこの説明会を設定したいということで、今、日程調整を関係者がしているところであります。
(記者)
わかりました。はい。ありがとうございます。
(記者)
静岡新聞です。よろしくお願いします。
熱海の土石流の関係ですけれども、県議会でですね、特別委員会が行政、検証に関する報告書をまとめまして、以前知事会見でも少し質問あったと思うんですけれども、その時にはまだ手元に報告書がないということだったんですが、知事部局に今、渡ってるというふうに聞いてるんですが、この報告書で求められてます、再検証に関しては、知事、今後どのように臨まれるのか、お考えをお聞かせください。
(知事)
この、特別委員会の報告書はですね、私の手元に届きました。大きくは4つくらいに分けられるかなと思っております。1つは、法令に関係することですね。これこれの法令を適用すべきであったかどうか云々かんぬん、こうしたことについての議論が1つの柱です。
もう1つは、部局間の連携がうまくいってたかどうか。加えて、県と市との連携がうまくいってたかどうか。ここについて再検証するべきであると。
第3番目はですね、行政文書の保存の仕方につきまして、適切であったかどうかということですね。
第4、また第5、この2つは、被災者の支援に関わることであるというふうに思います。これいずれもですね、行政、なんていいましたか、この行政対応検証委員会報告書で触れられているところでございまして、それと比較しなくちゃいけないし、それを精査をしようということに、今、なっておりまして、それからまた、現在、訴訟も起こっておりますので、訴訟との関係も整理しなくちゃいけないということで、この特別委員会の報告といいますか、提言はですね、二度とああいう悲惨な事故があってならないという、そういう思いでまとめられていると。そこはもう同感でございまして、重く受けとめているところでございますが、さしあたって、特別委員会報告書と行政対応検証委員会報告書の比較精査、また、逢初川土石流災害に係る損害賠償請求訴訟との関係と、きちんと整理をしようという段階であります。
(記者)
精査というのはいつぐらいまでにという。
(知事)
今やってますが、そんなに長くかからないと思いますね。
(記者)
1か月ぐらいとかそういう。
(知事)
訴訟との関係っていうのは少し長引くと思いますけれども、行政対応検証委員会の報告書との比較につきましては、そう難しくないのではないかと思っております。
(記者)
わかりました。あと、その件にも関係してくるんですけれども、先日ですね、静岡市の葵区の藁科川流域で盛土の造成、問題になったと思うんですけれども、その件でですね、安倍川流域がですね、砂防指定地に、特殊な広域指定ということで砂防指定地に指定されてるんですけれども、その森林法で求められてる伐採届は提出したんだけれども、その砂防指定地内だと、その伐採する際にも砂防の許可も必要になるということで、その砂防の許可の方を取らずに森林を伐採している事例が数多くあるんじゃないかということが、林業関係者から指摘されてるんですけれども、その辺りのその実態把握というのがもし進んでるようであれば、教えていただければ。
(知事)
実態把握を、今、これからしなくちゃいかんという状況ですね。なかなかにこの実態を把握するのが難しいから、現在安倍川流域ではそうなってるというふうに私は報告を受け止めてるんですが、もう少し詳しく説明できる方いますか。いない。あ、じゃあお願いします。
(河川砂防管理課長)
河川砂防管理課の鍋田です。森林、伐採届が出てきていて、砂防指定地の条例の許可が出てきていないというところなんですけども、日向の方も、日向と言いますか、藁科川沿いだった盛土の件についても、伐採届が出ていたという報告は受けていて、御存知のとおり、砂防指定地管理条例の方の許可は出ていないというところであって、それが今回大きく、日向と杉尾についても、大きく造成されたという例でありまして、それ以外についてもいくつかあるということは聞いておりますが、その辺については、今ですね、関係している森林法での許可をされているところの(正しくは、「森林法を所管している」)部局とですね、調整しながら、今後どういう形で調べていくかというのを検討しているところであります。
(記者)
そうすると、調査していくという方向性は一応固まっているけれども、その調査をこれからしていくという段階だという理解でよろしいでしょうか。
(河川砂防管理課長)
いや、そのやり方も含めてですね、どういう形で調査していくかって、調査できるのかどうかも含めて、検討していくところです。
(記者)
あともう1点ですね、その関連する問題なんですけれども、以前に安倍川の上流で大規模な伐採を、県に勝手にされちゃったという土地の所有者の方の指摘があって、ちょっと報道で問題になったんですけれども、その方が、県の方からその砂防許可が未申請だということで、伐採自体はもう1年前にやってるんだけれども、1年経ってから始末書を要求されているというお話があったんですけれども、そういった違反状態の伐採に関しては、始末書を求めていくということになるんでしょうか。
(河川砂防管理課長)
その件ですけども、その伐採した当時については、間伐をするつもりだったということを聞いてます。その事業者の方もですね、そこが砂防指定地に指定されていること、それと、伐採するに当たっては許可が必要だということは承知していて、ただその事業については間伐だったということで、間伐の場合は砂防指定地管理条例の許可は要りませんので、そのつもりだったということでした。
ただですね、その後、事業をやっていくにあたって、間伐を超えるような形の伐採がされたということで、それについては、その事業者、それと、補助事業だったということもあって、県の方の森林部局の方と、状況の方をですね、精査して、つい最近その報告があったところです。それについての扱いといいますか、今後については、まだ砂防の方で検討しているところです。
ただ、事業者に対して始末書を求めるというような話は、砂防の方の部局からはされてはいないので、どういったところで始末書を求められたっていうところは承知はしてないんですけれども。
(記者)
始末書は求めないということで、砂防の方としてはいるということですか。
(職員)
その中身が、始末書というものなのか、それか顛末書といいますか、どういう経緯で許可を取らずに伐採を行われたかというところについては、まだ検討している段階です。
(記者)
あともう1点だけすみません。その杉尾・日向の盛土の関係なんですけれども、先日、盛土対策会議で、安定性が確保されてないということのお話があったと思うんですけれども、その安定性の確保に関しては、あの、ボーリング調査をされてると思うんですが、そのような調査結果、ボーリング調査の調査結果というのが、全く外に出てきてない。要は安定性がどこまで確保されてるかっていうのが具体的にわからない状況なんですけれども、その辺り、なぜ、そうした資料を公表しない、報告、外に出さないのか教えてください。
(砂防課長)
砂防課長の杉本です。この件につきましては、最近ですね、解析結果が出たということもありまして、公表の資料はもう既に整っております。ただ、皆さんにそういう、記者提供という形ではですね、確かに出しておりませんので、そういうことであれば、こちらでも、その公表に向けては対応したいと思っております。
(記者)
そういった危険な盛土の、不適切な盛土の造成に関して、調査された場所の結果というのは、これからは公表していくつもりでいるという、そういう。
(砂防課長)
あの全体の話になりますと、不適切な盛土の対応については、盛土対策課のほうで取りまとめ、取りまとめておりますので、ちょっと私達の所管する砂防指定地内の行為であれば、そういう安定性についての公表ということは、うちのほうで判断はできるんですけれども、他の、それ以外の法令の所管するところについては、ちょっと今ここではお伝えすることはできません。
(記者)
その辺、知事にも、もしお考えがあれば聞かせていただきたいですけど。
(知事)
今あの2人が言ったとおりでありますね。ともかく、杉尾・日向、特に杉尾の不安定性は一目瞭然ですので。これ、ボーリングしてわかったことを、なるべく早くですね、公表すると。公表すべきであるというふうに思います。
(記者)
ありがとうございます。 |